ドッグトレーニングプログラム（Dog Training Program）
はじめに
ドッグトレーニングとは、単に「犬に行動を教えること」ではありません。
犬の感情を理解し、人と犬の信頼関係を築きながら、お互いに快適に生きるための“共生の教育”です。
全日本ドッグトレーニング協会（AJDTA）のドッグトレーニングプログラムは、科学的根拠に基づいたを中心に、犬の行動修正と飼い主教育の両面からアプローチする実践型カリキュラムです。
学びの目的
理論を学んだだけでは現場では通用しません。
このプログラムでは、“どう伝えるか” “どう導くか”を中心に、実践・教育・観察・対話の全スキルを体系的に学びます。
教育の特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 行動科学＋実技の融合 | 犬行動学プログラムで得た理論を、現場のトレーニング実践へ応用。 |
| メソッドの体系化 | 叱らず、褒めて伸ばす。感情の安定と信頼構築を重視。 |
| カウンセリング・指導法の確立 | 飼い主教育の技術を育成。心理的アプローチも学ぶ。 |
| 症例実践と行動修正 | 吠え・噛み・引っ張り・分離不安など、リアルケースを分析。 |
| 現場型実習制度 | 店舗・出張・幼稚園・家庭トレーニングなど多様な現場で実地学習。 |
主な講義内容（カリキュラム例）
第1講：ドッグトレーニングの原理
- 強化と弱化の使い分け
- 報酬の質とタイミング
- 望ましい行動の形成
第2講：理論と実践
- 褒めの科学：ドーパミンと強化連鎖
- 褒め言葉・触れ方・空気の伝え方
- 褒めるトレーニングを家庭に定着させる仕組み
第3講：行動修正テクニック
- 吠え／噛み／興奮／引っ張り／分離不安への科学的対応
- 脱感作と拮抗条件づけの設計
- 一貫性と再現性の高いトレーニング計画立案
第4講：飼い主カウンセリング技術
- 飼い主心理の理解（不安・罪悪感・期待）
- 対話による行動変容促進
- フィードバックの構造化（観察→課題→行動目標）
第5講：現場演習・ケーススタディ
- 実地トレーニング（幼稚園／同行）
- ケース分析（環境→行動→結果）
実習と現場経験
AJDTAの提携施設にて、現場実務を通じて学ぶことができます。
実習は「見て」「考えて」「動く」を繰り返すことで、理論を“体感的理解”に変えるプロセスです。
主な実習フィールド
- 犬の幼稚園・保育園
- 出張トレーニング同伴
- 店舗カウンセリング体験
- 問題行動修正ケースの観察・参加
学びのステップ
| フェーズ | 学習内容 | 成果物 |
|---|---|---|
| STEP 1 | 行動修正理論・強化の実践 | 理論テスト・ワーク |
| STEP 2 | 現場見学・同行・動画分析 | 行動観察レポート |
| STEP 3 | 実地指導・カウンセリング演習 | ケース報告書 |
| STEP 4 | 模擬トレーニング評価・試験 | 実技審査・最終評価 |
到達目標
- 犬の行動変化を、科学的かつ実践的に導ける。
- 感情に配慮したトレーニングを自立して実施できる。
- 飼い主に“自宅でも再現できる指導”が行える。
- 安全・福祉・倫理を尊重した現場対応ができる。
推奨受講者
- 現場で犬と直接関わりたい方
- トレーニングを体系的に学びたい方
- すでにしつけ教室を運営しており、理論の裏付けを強化したい方
- 保護犬や問題行動の支援を専門的に行いたい方
主な進路
- AJDTA認定トレーナーとしての業務委託・提携校勤務
- 自主開業／独立トレーナーとしての活動
- FC・ライセンス加盟による店舗運営・ブランド展開
教育方針と倫理遵守
全ての指導は、LIMA原則（Least Intrusive, Minimally Aversive）を基盤とし、動物福祉と安全を最優先に実施します。
- 体罰・威圧・恐怖に基づく指導の禁止
- 犬および飼い主の心理的安全性の確保
- 行動変容は「強制」ではなく「信頼」によって導く
- 行動修正における科学的根拠の重視
使用教材・学習ツール
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| オンライン教材 | 行動修正理論・褒めトレ™動画講座・ケース映像 |
| 実地教材 | 店舗でのトレーニング用具・行動評価表 |
| 提出課題 | 行動改善シート・飼い主カウンセリング記録 |
| 監修資料 | AJDTA公式教科書（行動学・倫理・現場対応） |
修了後のサポート
- 認定トレーナー登録制度
- 業務委託／講師登壇／実務案件紹介
- 協会主催セミナー・勉強会への優先参加
- FC／JV／ライセンス参入相談
よくある質問
Q1. 犬を飼っていなくても受講できますか？
A. 可能です。実地動画・実習参加で現場感を補えます。
Q2. 仕事をしながらでも学べますか？
A. オンライン＋自由進行制です。自分のペースで進められます。
Q3. 実習はどこで受けられますか？
A. 協会認定店舗（例：東京DOGS各校）または提携施設で実施します。
Q4. 修了後すぐに独立できますか？
A. 可能です。ドッグビジネスプログラムで経営面も学ぶことで、開業までサポートします。
受講の流れ
- 資料請求（オンライン／郵送）
- 無料説明会・体験会に参加
- 出願・受講登録
- 講義・実習スタート（3〜6ヶ月）
- 修了試験・認定証発行